夏の出来事  【プール編】  3
「涼兄!!」

「里緒!!」

 がばっと抱きついてくる里緒をひしっと抱きしめてやる。

「涼兄っ・・・! 恐かったっ・・・!!」

「里緒、大丈夫か? もう俺から離れちゃ駄目だぞ?」

「うん・・・・っ!!」

 そうして俺たちは二人の世界を作りながら、こんな所にいられるか、とばかりにプールを後にした。

 固まったままのハイエナどもを残したままで。(笑)



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「あんな状態じゃ泳ぐどころじゃないだろう?」

「うん・・・・それもそうだよね・・・・・亮さんかっこいいから・・・・・・・」

 去年の事を思い返した里緒に ” そうじゃないだろう・・・・ ” と心の中でツッコミを入れながら、俺は続けた。

「だからプールはやめて、海にしないか?」

「えっ・・・?・・・だっ・・・だって、海は・・・・・」

 俺の言葉に里緒は目を丸くして驚いている。

 確かに俺は、幼い頃の事故のトラウマで海が苦手だ。

 ただし、中に入るのは、だ。

「うん、だから泳ぐんじゃなくて、夜の砂浜で花火でもしよう。・・・それともやっぱり泳げないと嫌か?」

「う、ううんっ! 亮さんと一緒なら何でもいいっ」

 とまぁ、可愛らしい事を言ってくる。

「よし、決まりだな。今度の土曜日あたりにでも行こう。・・・という訳で今日は・・・・・」

 俺は里緒の水着の肩ひもをひきおろし、ぷるんと揺れた二つの柔らかな果実に唇を落とした。

「あんっ!・・・・・亮さんったら・・・・・まだ明るいのに・・・・・」

 恥ずかしそうに呟く里緒に、俺の雄が昂ぶり始める。

「明るいからいいんだろ? お前の水着姿をじっくり観賞させてくれ」

「・・・・脱いだら意味ないんじゃ・・・・・」

「いいから、いいから♪」

 納得できないという顔の里緒を抱え上げて寝室へと向かった俺は、彼女をベッドへと押し倒し、そのなめらかな

素肌を思う存分味わった。



 海が楽しみだ。



                                                               END